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何を摂るか

高齢者に必要な栄養素と食材健康で長生きするためには、やはりエネルギーとタンパク質は、常に十分に取る必要があります。筋肉や骨格を維持するために良質なタンパク質を摂り、体の機能をメンテナンスしていかなければなりません。

体を弱らせないために糖質、脂質で食事の基礎カロリーを摂り、肉や血となるタンパク質、そしてビタミンやミネラル、食物繊維を摂ります。こうして見ると、健康的な食事にはビタミンやミネラルが多く含まれているものの、生きていくのに欠かせないエネルギーとなる糖質や脂質は見過ごされがちなことが分かります。

もちろん、糖質、脂質共に摂り過ぎは不健康の元であり、健康を害する要素です。ダイエットや糖尿病などのために摂取ができないという方も少なくないはずです。そのような事情ゆえに制限が掛かっている場合は別として、健康を保つためという観点で見るとすれば、本来糖質も脂質も人には生きていくために必須の栄養素です。

一品足して献立を工夫する

例えば、ご飯と主菜である野菜や肉料理に、果物をデザートとして足すだけで栄養価がずいぶん上がります。あるいはお茶の代わりにどこかで牛乳を飲む、かまぼこを入れたうどんに野菜を足す、ヨーグルトを食べるなどの工夫でも良いでしょう。

乳製品やフルーツを入れることで随分と食事の栄養価を上げることが可能で、それが数年後の健康を左右することにもなりかねません。まんじゅうとお茶も良いものですが、毎日それではなくお茶をカフェオレ(牛乳が効果あり)に変える、フルーツを入れたデザートに変えるなどの工夫を行いましょう。

慣れ親しんだ味を変えて、乳製品や果物の多い生活を始めるのに抵抗を感じる人もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしも洋風の味付けでなくても構わないため、まずは牛乳や季節のフルーツを毎日取り入れることをおすすめします。

他にも、ほうれん草のお浸しより胡麻和えにする、白米より玄米や五穀ご飯などにする、などの方が栄養価的に有利となります。

栄養失調を避けよう

近年では高齢者の栄養失調が指摘されています。大きな病気をしたこともなく、毎日のウォーキングを欠かさないような元気なお年寄りでも、気づけば体力が落ちていって疲れやすくなっているという経験をされる方は少なくありません。

年齢が進むと体が弱るのは不可抗力であるものの、検査をすると必要な栄養素が基準値を下回っているという人は多いものです。血清などが参考値として考慮されますが、それを体内に生成するのはやはりタンパク質などの栄養素なのです。